ニトリとカインズで販売されていた珪藻土バスマットに
アスベスト(石綿)が入っていて回収騒ぎになっているそうな。
珪藻土マットとは、圧倒的な吸水性で風呂上がりの足の水分を一気に吸収してくれるので、タオルのようにビチャビチャにならずに快適に過ごせることが話題を呼び、一躍人気商品となった商品。
マットというかプレートという表現の方が近いと思うが。
そしてアスベストといえば、建物や配管の断熱材・保温材としてかつて日本中、世界中で使われていた材質。
だが発がん性があることがわかって現在は使用禁止になっており、撤去・廃棄するにも官公庁への届出が必要という結構厄介な代物。
私が勤めている会社も、もちろん工場の配管保温材や屋根材(スレート屋根)として多く使用していたのだが、ある従業員が肺がんになり、それが会社の責任だと訴えたため、いまだにアスベスト訴訟が続いているくらいのヤベーレベルのやつ。
(日本中どこの工場も使っていたので、本当にそれが原因かは分からないですが)
そんなものがなんと珪藻土の代わりとして含有されていることがわかり、
日本中で回収騒ぎになっているのだ。
かくいう私も、ニトリ・カインズ販売品ではないものの、
楽天で買った珪藻土コースターとバスマットをガッツリ活用している。
なんならわざわざ日本で買ってタイまでハンドキャリーしてきたのだ。
「これコップが濡れてもコースターくっつかなくてめっちゃ良いよ!」って
全力で友達に勧めてたレベル。
めっちゃQOL上がった!なんて思ってた。
・・・が、どうやらQOLは上がっても、肝心のL:LIFEが縮まってたらしい。
Lが減った割合でQが上がってただけか、そういうことか。
おすすめしちゃった友達よ、すまん。
ただし、ここで皆さんに注意してもらいたいことがある。
このニュースを見て、
「すぐに捨てよう!でもバスマットが割とデカイから、
一旦細かく割ってから燃えるゴミに捨てよう!」
なんて思ったかもしれない、そこのあなた!
割るのだけは絶対にやめるんだ!
アスベストは、粉塵として大気中に舞ったものを吸い込むことで、
はじめて肺に到達する。
逆にいうと固形の状態では害はない。
まれに皮膚が荒れるなんていうが、そんなもん他の断熱材(グラスウールとかね)でも同じだ。アスベストの恐怖は吸ってからだ。
もちろん使い込んでいくことで割れたり欠けたりしていくため、
そこから摩耗が進行したりすると粉塵になる恐れはあるので早めに処分する方が良いが、固形の状態を自ら叩き割ってしまうと、そこで多量の粉塵が発生してしまうので余計に自分の身を危険に晒すことになる。
前述した通り、かつては認められていた材料であるため工場なんかでは超一般的に使われていたし、スレートと呼ばれる壁材、屋根材にも昔は普通に含有していたので、今でも日本中の古い工場の屋根には乗っかっている。
それも「固形なので問題はない」というスタンスなのだ。
直ちに撤去する必要もない。
(固形を維持できないものに関しては、決められた手順に沿って飛散防止対策を取った上で撤去しなければならない。届出も必要。詳しくは石綿主任技術者の資格勉強しよう)
つまり、実はアスベストというのは今も普通に身近にあって、粉塵にならなければ危険ではないということだ。
落ち着こう。まだ慌てるような時間じゃない。
もっと言うと、一般ごみとして捨てるのも問題がある。ゴミ収集車で潰したら飛散しちゃうからね。
最初に書いたニトリ・カインズなどは回収してくれるので、そこで買ったのならちゃんと回収してもらおう。
買ったところが分からない、回収予定がないようなら、自分が住んでいる地方自治体に相談しよう。
発売元にクレームを入れたところで、これまで使用していた事実は変わらない。
ここは冷静になって使用を中断した上で、割れたりしないように安静な場所に保管しておこう。できればビニール袋などで密閉しておくとより良い。
アスベスト撤去工事でも指定ビニール袋を2重にして密閉して廃棄するからね。
俺はどうしたら良いかなぁ、タイだとどうやって廃棄すれば良いんだろう。。。
気に入ってたのに残念。
アスベスト含有検査でもやってみようかな。